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2017年10月にJR大阪環状線・ゆめ咲線(桜島線)から103系が撤退しましたが、今度は201系の撤退が近づいています。大阪環状線・ゆめ咲線から201系が撤退となると、オレンジ色の201系が消滅することが予想されます。今回は惜別の念をこめて、大阪環状線・ゆめ咲線の201系を紹介します。
201系は103系の後継車として、1979年に試作車が登場しました。中央線での長期試験の後、1981年から量産を開始。中央線を皮切りに中央・総武緩行線、東海道・山陽本線(京阪神緩行線)に導入されました。
そもそも201系とは
201系は車内外共に当時の新技術を取り入れた車両です。外装は103系をベースにしながらも、前面は左右非対称のデザインを採用。前面の黒いパネルも話題になりました。内装では座席色が寒色系から暖色系に切り替えたことが特徴です。なお、その後の更新により座席色は変更されています。機器面では電機子チョッパと回生ブレーキを採用。従来の車両と比べると、エネルギー消費量が減少したことから「省エネ電車」という愛称が付けられました。
長年にわたり関東と関西で活躍しましたが、関東では2011年に運用が終了しました。
大阪環状線の201系の元色は青色?
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私は大阪駅から17時06分発、ゆめ咲線直通の桜島行きに乗りました。ゆめ咲線直通列車にも次々と323系が就いています。そのため、201系に出会うのに20分ほどホームで待ちました。ホームには201系を撮影する鉄道ファンを見かけました。これから、オレンジ色の201系に別れを告げる鉄道ファンが多くなるでしょう。
大きくリニューアルされているオレンジ色の201系
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登場から30年以上が経過している201系ですが、車内は大きくリニューアルされています。化粧板(車内の壁)はJR西日本の新車と同じものを採用。座席は寒色系に変更されています。また、窓も大きなものになっており、スッキリとしています。
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とは言っても、国鉄型車両を思い出させる箇所もあります。それが、こちらのステンレス製の扉。国鉄時代は当たり前のように見られましたが、JR西日本の新車ではあまり採用されていません。ただし、103系とは異なり太い黒ゴムは用いられていません。
オレンジ色の201系に乗るコツ
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まず、オレンジ色の201系に乗りたいからといって、JR西日本への問い合わせはやめておきましょう。そのような電話が続くと、運行に支障をきたします。2018年2月現在、森ノ宮支社所属の201系は次々と奈良に転属されています。狙い目は朝・夕のゆめ咲線直通桜島行きです。一方、昼間の大阪環状線周回運用は323系がメインになっており、201系が見られるチャンスはあまり高くありません。
もうひとつは「乗車位置」です。大阪環状線・ゆめ咲線の電光掲示板には乗車位置を示す「○印」「△印」が表示されます。「○印」が出たら100%201系です! 201系に乗車したい場合は、電光掲示板に「○印」が出るまで待ちましょう。
というわけで、よい「鉄分」を!
ライター:新田浩之