昭和の小学校教室みたいな車両、叡山電鉄「ノスタルジック731」
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観光列車「ひえい」や展望列車「きらら」と比べると地味な存在は否めない「ノスタルジック731」。しかし、素朴なレイアウトが受けているのか、静かな人気を集めています。今回は「ノスタルジック731」に乗ってみました。
「ひえい」の乗車レポートはこちら。
「ノスタルジック731」は叡山電鉄開業90周年を記念して、2015年9月27日にデビューしました。モデルとなった車両は1925年当時、叡山本線で働いていたデナ1形です。
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なお「ノスタルジック731」は700系の改造車。オリジナルの7000系はこちらです。ところで、2018年3月に登場した「ひえい」も700系からの改造。700系は改造しやすい車両なのでしょうか。
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まずは「ノスタルジック731」の外観をチェックしましょう。特徴としては濃い緑色が挙げられます。この色は「ひえい」の緑色にも似ていますね。なお、かつての叡山電鉄の塗装は上半分がクリーム色、下半分が濃い緑色でした。「ノスタルジック731」の塗装はかつての下半分をイメージしているものと思われます。
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注目して欲しいのは側面の「叡山電鉄」という装飾です。実は叡山電鉄が設立されたのは1985年のこと。それまでは京福電気鉄道叡山本線・鞍馬線でした。そのため、以前の叡山電車には側面に同じような字体で「京福電鉄」と書かれていました。さすがに「京福」とは書かれていませんが、細かなところもきちんと再現されています。
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外見は濃い緑一色に見えますが、ドア部は濃い茶色になっています。この濃い茶色がいいアクセントになっていますね。
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運転台にある「ワンマン」の文字もどこかレトロチック。きっと、相当のこだわりを持って「ノスタルジック731」がつくられたのでしょう。
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次に「ノスタルジック731」の車内をチェックしましょう。車内の雰囲気はズバリ、小学校の教室。この木目の床がたまりません。また、写真ですと少しわかりにくいですが、照明は白熱灯のような温かみのある色になっています。おそらく、夜間になるとノスタルジックな雰囲気が増すと思います。
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座席は国鉄時代のグリーン車に似た赤色です。今の鉄道界ではほとんど見られなくなりました。もちろん、詰め物がしっかり入っているので、シートは硬くありません。
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ドアも外装と合わせて濃い茶色になっています。ドア周りの化粧板は木目調になっていました。これだけ見ると、まるで阪急電車のようですね。
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運転台は同じ700系改造の「ひえい」と比べると、あまり手が加えられていないように感じます。
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残念ながら「ノスタルジック731」のダイヤは叡山電鉄のホームページには掲載されていません。八瀬比叡山口駅方面の叡山本線、鞍馬方面の鞍馬線、どちらにも乗り入れています。修学院駅の近くにある車庫に「ノスタルジック731」がいなければ、きっと運用に就いているはず。1時間ほど待っていれば乗車できると思います。
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最後におまけ。「ノスタルジック731」を待っていると、展望列車「きらら」が来ました。「きらら」はデビューしてから約20年が経ちますが、全く色あせていませんね。ぜひ、京都観光の合間に叡山電鉄に遊びに来てください。
というわけで、よい「鉄分」を!
ライター:新田浩之
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