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前回は、南海の空港アクセス特急「ラピート号」を紹介しました。今回はJR西日本の空港アクセス特急「はるか号」です。個性的な「ラピート号」に対して、「はるか号」は「和」を感じさせるデザインです。それでは「はるか号」を紹介しましょう。
新大阪、京都と関西空港をダイレクトに結ぶ「はるか号
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「はるか号」の最大の特徴は京都駅、新大阪駅と関西空港をダイレクトに結ぶこと。朝ラッシュ時は滋賀県の米原駅からの便もあります。京都からの基本的な停車駅は新大阪駅、天王寺駅です。新大阪駅で東海道・山陽新幹線、天王寺駅で大阪環状線・関西本線に接続します。なお、大阪駅には止まりませんのでご注意ください。
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所要時間は新大阪~関西空港間が50分、京都~関西空港間が75分です。運転間隔は南海と同じ30分間隔です。なお、新幹線から「はるか号」に乗り継ぐ場合は「新幹線&はるか往復割引きっぷ」が割安で便利! 詳しくはJR西日本のホームページをご覧ください。
シンプルなビジネス特急「はるか号」
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「はるか号」は基本的に6両編成(一部、9両編成)です。このうち、グリーン車は1両、普通自由席は3両、普通指定席は2両となっています。近年、インバウンド客の増加により、「はるか号」も混雑しています。できることなら、指定席を確保しておきたいところです。
「はるか号」の車内はとにかくシンプル。「観光」というよりは「ビジネス」に近い雰囲気です。座席もシンプルですが、2時間程度なら全く問題はありません。
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注意点は座席上の荷物棚です。荷物棚は一般の特急と変わりません。したがって、大きな荷物を収納するのはほぼ不可能です。また、蓋がないため荷物が滑り出ることも考えられます。車両端にはスーツケース向けの棚がありますので、そちらを利用しましょう。
なお、「はるか号」では自動販売機のサービスを休止しています。飲み物は必ず乗車する駅で購入しましょう。
裏道を走る「はるか号」
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私は15:44分、関西空港発京都行き「はるか36号」に乗りました。私が乗った日は平日でしたが、自由席を中心に座席が埋まっていました。「はるか36号」は関西空港を出発すると、阪和線の終着駅である天王寺駅までノンストップ! したがって、落ち着いた雰囲気で列車の旅が楽しめます。日根野駅から阪和線に入ります。阪和線は内陸側を走るため、南海と比べるとのどかな風景が広がります。次々と主要駅を通過するので、気分がいいですね。
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16:20分、天王寺駅に到着。「はるか号」は大阪駅には止まらないので、大阪駅に行く場合は天王寺駅で大阪環状線に乗り変えましょう。天王寺駅から新大阪駅までは複雑な経路をたどります。福島駅付近までは大阪環状線を走り、福島駅付近から梅田貨物線に乗り入れます。ちょうど、大阪駅の裏側を走ることになります。大阪駅付近では新しい地下鉄駅「北梅田駅(仮称)」の工事が行われていました。このような「裏道」を通るのも「はるか号」の魅力です。16:37分、「はるか号」は新大阪駅11番線に到着しました。
第2ターミナルから関西空港駅へは時間に余裕を持って!
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近年、関西空港には格安航空会社が次々に乗り入れ、第2ターミナルの整備が進んでいます。第2ターミナルから関西空港駅へは注意がいります。ここでは、第2ターミナルから関西空港駅までの行き方を簡単に解説します。
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バスはエアロプラザの下に到着します。ここから、関西空港駅まで少し距離があります。荷物がある場合はバス乗り場からホームまで10分は見てください。第2ターミナルから関西空港駅を利用する場合は時間に余裕を持ちましょう。
というわけで、よい「鉄分」を!
ライター:新田浩之