京都駅からスタートするJR奈良線
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2017年9月現在、関西圏では大阪環状線、ゆめ咲線以外に関西本線、和歌山線、桜井線、奈良線、おおさか東線、和田岬線、羽衣支線、加古川線、播但線で103系が走っています。このなかで東海道新幹線に直結しているのが奈良線です。奈良線は京都から木津まで結んでいますが「みやこ路快速」を中心に奈良まで運転しています。
奈良線は東京、大阪からのアクセスがいい路線です。奈良線の始発駅、京都へは東京から新幹線で約2時間、大阪からは新快速で約30分です。しかも、奈良線のホームは新幹線改札口の近く! そのため、新幹線改札口から京都駅構内を歩き回る手間もありません。
山手線・横浜線と同じウグイス色の103系
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ホームに降りると、さっそく103系の姿が! この列車は京都9:08分発の普通城陽行きです。奈良線の103系は山手線や横浜線と同じウグイス色がベースになっています。ウグイス色の上に白線が敷かれているのが関西仕様の証。なかなかキマっています。
奈良線の103系は大阪環状線・ゆめ咲線の103系とは異なり、運転台が低い初期型のタイプです。また、見てのとおり、外観も大きな変化はありません。なお、加古川線、播但線の103系は大きく改造されているのでご注意ください。
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9時08分発の普通城陽行きは混雑していたので、9:49分発の普通奈良行きに乗車しました。奈良線の103系は内装もオリジナルを色濃く残しています。また、扇風機も元気に活躍していました。
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9時49分、たくさんの外国人観光客を乗せて京都駅を定刻に発車。車内は103系好みの大混雑です。ところで、私は隣に座っていた外国人観光客に話しかけられました。「この電車には案内表示器はないのか?」と。私は「この電車は古いからそのような機械はありません」と答えました。103系が「過去の電車」であることを思い知らせれた瞬間でした。9時55分、目的地の稲荷駅に到着しました。
稲荷駅前に見えるは伏見稲荷大社
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奈良線のもうひとつのメリットが観光資源に恵まれていること。沿線には東福寺(東福寺駅)、伏見稲荷大社駅(稲荷駅)、平等院鳳凰堂(宇治駅)など、日本を代表する寺社仏閣がたくさんあります。今回は外国人観光客にも人気の高い伏見稲荷大社を訪れました。
稲荷駅を降りると、目の前には大きな鳥居の姿が。そのまま進むと、伏見稲荷大社に着きます。稲荷駅から伏見稲荷大社までは徒歩約3分です。
伏見稲荷大社は「お稲荷さん」の総本宮にあたります。2011年に御鎮座1300年を迎えました。
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「お稲荷さん」の総本宮ということもあり、本殿は大きくて堂々としています。現在の本殿は室町時代に建てられ、国の重要文化財に指定されています。
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伏見稲荷大社で「フォトジェニック」なスポットが「千本鳥居」です。「千本鳥居」は人々が奉納した鳥居が合わさったもの。記録によると、江戸時代から人々による鳥居の奉納がはじまりました。このあたりは混雑しているので、必ず右側通行をしましょう。ちょっとした隙にこのようなステキな写真が撮れます。
伏見稲荷大社には他にも見所はたくさんありますが、本殿と千本鳥居だけでも十分に楽しめます。また、お土産屋も軒を連ねていました。
京都駅から1時間で103系乗車+伏見稲荷大社観光ができる
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実は本殿と千本鳥居だけですと、京都駅から往復1時間で伏見稲荷大社を観光できます。また、奈良線は京都発の普通列車の本数が多いので(日中:1時間に4本)、ダイヤを気にせずに乗車できます。また、東福寺では京阪本線と接続しているので、祇園四条や出町柳からもアクセスできます。
というわけで、よい「鉄分」を!
ライター:新田浩之