●ほぼ全線が高架線
●ほぼ全線が複線
であるにもかかわらず、
●全線が非電化区間
●1駅を除いて無人駅
●通常運行は1両編成
●営業キロはわずか11キロちょっと
という、全国でも珍しい路線が愛知県にあります。
それが「東海交通事業城北線」という路線です。
さっそく枇杷島駅から乗車してみました。
枇杷島駅の改札前には「JR東海」のロゴと、東海交通事業城北線のロゴである「TKJ」が表示されております。
東海交通事業城北線の唯一の有人駅がこの枇杷島駅。専用の自動券売機もあります。
こちらが時刻表。一番右が東海交通事業城北線ですが東海道線と比べるとその本数の少なさがわかります。日中は基本的に1時間に1本ですね。
余談ですが、この枇杷島駅はトレインビューにおすすめ。東海道線はもちろんなのですが、
東海道新幹線もすぐ近くを通過します。さらに防音壁が無いため、走行中の新幹線の「足回り」までしっかり楽しむことができるスポットなんです。
そして早速乗車。ちなみに交通系のICカードは使えないのでJRから乗り換える場合も一度改札を出て、きっぷを購入してから乗車します。
列車は1両編成。
車内はボックス席と車端にはロングシートもあります。
ちなみに土曜日・休日にはフリーキップも販売したり、
車内には沿線ガイドブックも設置してあったりと観光客需要にも対応しております。
もちろん停車中の車内からも東海道新幹線の走行シーンを見ることができます。
そしていよいよ出発。この路線は枇杷島を出発してからはずっと高架線になります。
なので、眺望はバツグン。遠くには名古屋駅前の高層ビル群も見えます。
そしてローカル線とは思えない高架線の設備は、交差する路線のさらに上を通るので、名鉄犬山線や、地下鉄鶴舞線、名鉄小牧線を眼下に見ることができます。
そして列車はワンマン1両編成。先頭と最後尾はこうして「かぶりつき」で楽しむことができるので、
ローカル線、1両編成、だけど、複線で都会の中を走るという全国でもココだけの車窓を楽しむことができます。
ちなみにこの写真の右手に見えているのは名古屋第二環状自動車道になります。
せっかくなので、途中の比良駅で下車してみました。
下車したのは私ともう一人だけ。
駅から枇杷島方面を眺めてみると、この立派な線路に1両編成のディーゼルカーしか走っていないことが信じられません。
そしてこちらも無人駅。
かつ高架駅なので、
乗車するまでにはこうして階段を利用することになります。この階段も大都市の高架駅のラッシュ時でも耐えられそうな幅の広さ。
1時間待って次の列車に乗ります。
ちなみに比良駅は相対式ホームでしたが、島式ホームの駅もあります。
そして勝川駅に到着。ここでも奇妙な光景が。
JR中央線との連絡駅なのですが、右手に見える高架線が中央線になります。
東海交通事業城北線の勝川駅からこうして中央線が走るのを横目に
約10分前後歩いて乗り換えになります。
乗り換えの道は1本道なので迷うことは無いのですが、
この東海交通事業城北線の勝川駅の階段に違和感があります。それはもう少し歩いて引いて撮影するとわかりました。
そうなんです。JR中央線の勝川駅の乗り入れを想定して駅が作られていたんですね。
いかがでしたか。1両編成の気動車でガタゴト揺られながら列車の旅。
通常ですと田園風景を想像しますが、都会の真ん中での非日常を味わうことができる路線でありました。みなさまも週末に遊びに来てみませんか。
というわけで、よい「鉄分」を!