上野動物園内にあるモノレールは正式名称を「上野懸垂線」といい、1957年に日本で最初に開業したモノレールです。 実はこのモノレールは、動物園の遊技施設ではなく、鉄道事業法に基づく交通機関として東京都交通局の運営により営業運転をしていた立派な鉄道であります。
2019年11月1日より休止路線となっておりますが、2023年7月21日に2024年7月21日を廃止予定日とする廃止届が出され、正式に廃止になることが決まりました。
先日上野動物園に行く機会があったので、現在の路線の状況を見てきました。
上野動物園モノレールは東園と西園を結ぶルートにあり、休止後は代替交通機関として電気自動車等の運行も検討されたようですが、いまは並行する歩道を歩いて移動するようになっています。
軌道自体はさびはありますが、まだまだ現役で使うことが出来そうな雰囲気。
東園は目線の高さを走りますが、西園に入ると、頭上を走るようになっています。
ちょうど「ぱんだのもり」の真上を通る形になります。休止のまま廃止になるとのことで、この軌道にモノレールが走る可能性は限りなく低いですが、さよなら運転といった企画があるかもしれませんね。(ただ車両老朽化も休止の一因ですのでそれも難しいかもしれません)
東京都建設局から発表されている文書によると、すでに2026年に向けて新しい乗り物の検討が始まっているとのこと。現存の上野動物園モノレール施設は都が撤去することが決まっているとのことで、この軌道を見ることが出来るのもあと2年くらいかもしれません。
なお、新たな西園の乗り場は、現存の上野動物園モノレールの西園駅舎よりも不忍池側に移動した位置に設置するとのことで、現在の西園駅は「鉄道駅」としては使われなくなります。
西園駅の奥には引き込み線も見ることが出来ます。
現在はパンダ像との撮影スポットとして利用されておりました。
すでに中は入ることが出来ませんでしたが、こちらも撤去されるのか別の用途に利用されるのか注目ですね。
老若男女とわず、たくさんの思い出を運んだ上野動物園モノレールの新しい姿が楽しみです。
というわけで、よい「鉄分」を!